広報12月号 地域おこし協力隊トークセッション企画
おおたまいどばた会議 with 地域おこし協力隊
「新人地域おこし協力隊、村の先輩に聞いてみた!」 担当:遠藤愛佳
広報の紙面に載せきることができなかった部分を含めた拡大版!
トークセッション中の空気感や、お人柄がより伝わる内容になっています。全5回、異なる空気感を感じていただき、楽しんでいただけたら幸いです。
● 対談者
nakahome(ナカホーム)
五十嵐真由子さん(写真左)
・青森県出身
・結婚を機に大玉村へ
・3児の母
今井綾子さん(写真右)
・大玉村出身
・3児の母
● 簡単な内容
村の空き店舗活用事業で生まれたフリースペース「まちなかふれあいかよい路」。
この場所で月曜日にnakahome(ナカホーム)として駄菓子屋さんを開いているママボランティアの五十嵐さん、今井さんと対談をしました。
地域や家族の在り方が変化し、人とのふれあいが昔より少なくなった現代だからこその課題や希望を、nakahomeの2人と話し合いました。
● まちなかふれあいかよい路の紹介(以下、かよい路と省略)
長年愛された玉井2区の渡辺商店が、村の空き店舗活用事業によって「まちなかふれあいかよい路」というフリースペースに生まれ変わりました。
平日10時〜16時まで(冬季は10時〜14時まで)、当番ボランティアさんが在中していて、お茶を出してくれたり話し相手になってくれる、くつろげるスペースです。
絵や写真の展示会、バザー、月に1回のお茶会などさまざまな人がさまざまな楽しみを持ち寄ってくる場所となっています。
● nakahome(ナカホーム)の紹介
月曜日14時〜17時、まちなかふれあいかよい路にてママボランティア2人が開店している駄菓子屋さんです。
放課後集まってきた子どもたちは、今では貴重な存在になっている駄菓子屋さんを楽しんだり、友達と一緒に宿題やゲームをしたり、おしゃべりをしたり…ママボランティア2人がいる安心できる空間で、各々の過ごし方で放課後を楽しんでいます。
ちなみに、協力隊遠藤も普段の月曜日や秋に開催した「みんなの縁日」を手伝わせていただいています。
● 目次
- nakahomeに込められた想いとはじまり
- 居場所づくりのために大切なことは
- 突如現れた駄菓子屋さん
- ~nakahomeに遊びに来るこども達の声~
- もっと「みんなのおうち」にしていくためには
- これからのnakahome
- ここは集合場所
- 集合場所を守りたい
- 誰にとっての居場所?
- 月曜日を乗り越える糧になる
- ~地域の方、保護者の方の声~
- 対談を終えて
- お知らせ
―nakahomeに込められた想いとはじまりー
遠藤:まず、「nakahome」という名前の由来を教えてください。
五十嵐さん:nakahomeには、「みんなのおうち」という意味が込められていて、誰が来てもいいオープンな場所にしたいよねって考えがあって。
今井さん:あとは、ここ(まちなかふれあいかよい路)の場所が中町って呼ばれていたから、その地名と「まちなかふれあいかよい路」から「なか」を取って、ナカホームにしたんだよね。みんなの中心の場所になるといいねって。
遠藤:ここの場所でやるって決めた理由はなんだったんですか?そもそもかよい路ができたのは3~4年前でしたっけ?
五十嵐さん:そのくらいかな。
「ここ(かよい路)で何かをやろう」が最初じゃなくて、「こういうのがしたい」というのが最初で。そういうのを考えたとき、どこか出来る所はないか探してて。
今井さん:そうそう、そういえば綺麗な場所があるよねってなって。私たちも車で通ったりしてて存在は知ってたけどどんな場所なのかは知らなかったから、「とりあえず入ってみよう」から始まって。
五十嵐さん:「誰が管理しているんだ?」って最初は分からなかったから、ちょうどいた旧渡辺商店の奥さんとか当番ボランティアさんに話を聞いて、かよい路を管理するNPO法人大地の理事長さんを紹介してもらって。
今井さん:その時、「こういうのをしたいんです」って
相談したら、それはすぐにでもやった方がいいねって言ってもらえて。
遠藤:そっかそしたら、NPO法人大地の理事長さんとはその時から繋がりが出来たんですか?
五十嵐さん:それはやっぱ同じ中町だから理事長さんのことは知っていたけど、ここを管理している人っていうのは自分たちで話を聞きに行くまでわからなかった。
遠藤:自分から踏み込んでいかないと分からないこと知れないことって、身近に沢山ありますよね。
じゃあ実際にここの中に入ってみて、話してみて、点と点が繋がっていったって感じなんですね。スゴイですよね、相談したら「いいね、それはやった方がいいね」って言ってくれる環境があるのは。
今井さん:そうだね、否定されないで話を全部聞いてくれたからね。それも面白い面白いって言ってくれてね。
五十嵐さん:ここに人が来ないっていうのも、かよい路が抱えている課題でもあるから、何かに 使ってもらって賑わって欲しいかよい路の想いと、私たち2人のやりたいことが実現できる場所が欲しいという想いがお互いに合致したのかな。
遠藤:フリースペースとしてのかよい路の活用目的の軸と、nakahomeの目的がちょうど合ってますよね。特に、誰でも利用できる場所を作ったり賑わいを生むという点で。
―居場所づくりのために大切なことは―
五十嵐さん:私たちが新しいことを始めるにあたって、今までこの場所を使っていた方々の居場所もなくしたり邪魔したくはないから、うちらは月曜だけっていうのにして。
今井さん:子どもたちがいるから帰っちゃうって人もいるから、なかなかね。
遠藤:今まで通りに来られなくなってしまう人が出てくると、nakahomeの「みんなのおうち」という目的にも反してしまいますよね。
五十嵐さん:最初はやっぱりみんなびっくりしちゃってね。いつも来てた人たちにとっては全く違う空間だから。じゃあ上手くやるにはどうしようかなと考えて。
旧渡辺商店の奥さんだったり当番ボランティアさんだったり、nakahomeのことを知る人たちが話してくれたり同じ空間にいてくれたことで、そのうち段々と両方が受け入れるようになって。
今は子どもたちも自然と地域の人たちと接することができるし、おじいちゃんおばあちゃんたちも理解してくれて。
今井さん:元々来てた人との距離感を考えるのも大事なことだったね。
遠藤:やっぱり自分の馴染みの場所が変わることに抵抗がある人は少なくないですよね。
しかも今までかよい路を利用していた人たちとは全く違う世代だから、余計に最初の距離感が生まれてしまうんですかね。
五十嵐さん:かよい路は静かな場所だと思って来てる人が多いからね。でも段々とその賑やかさを良く思ってくれて、月曜日のnakahomeの時に来てくれる人もいるもんね。
今井さん:子どもたちがあつまってるとき、気を遣って外から見守ってくれる人とか中には入らず様子を伺いながら外のベンチでおしゃべりしてる人とかもいるね。
五十嵐さん:こどもたちも知らない人から話しかけられたときに、上手く対応できない子ももちろんいるから、nakahomeでそういうのも少しずつ慣れていって、敬語の使い方だったり目上の人との話し方も経験していってもらえるといいよね。
遠藤:最近そういう場、地域で子どもの成長を支えるっていう場は少ないですよね。でも、地域の人と交流する機会って、子どもにとっても親御さんにとっても大切なものですよね。
たまにここで見る光景ですけど、畳スペースで子どもたちが勉強して、小上がりでおばあちゃんたちが腰かけて喋ってて。
それぞれ違うことをしてるけど、空間が一体になっているというか。
五十嵐さん:ここを設計した佐藤研吾さん(大玉村地域おこし協力隊OB)もそういう狙いがあったのかもね。
―突如現れた駄菓子屋さん―
遠藤:最初にかよい路に駄菓子屋さんが出来た時の子どもたちの反応ってどんな感じでしたか?
今井さん:びっくりしてた。ええって。何かやってると思って来てみたら、駄菓子売ってるけどお小遣い持ってきてないじゃんって。
五十嵐:そう、最初はなにも予告してなかったから。何も宣伝せずに。
遠藤:ほんとに突然現れたんですね。
五十嵐さん:最初は自分たちの子どもの反応をみる所からお試し的にやってみて。それで他の家の子たちも、なにをやってるんだろう?ってなって来てくれて。
遠藤:この場所だと通学路で通る子も結構いますもんね。学校帰りに通ったらなんかあるぞって驚きますね。ちょうど窓が全面の設計だから。
今井さん:最初は車どおりが多い曲がり角にある建物だから安全用のシャッターも閉めていたけど、閉めてると閉鎖的だから徐々に開けていって。
五十嵐さん:やっぱりシャッターを上げて中の様子が見えるようになったのはいいよね。
遠藤:地域のこういう、かよい路のような自分とは普段関わりのないコミュニティで完成されたスペースに入るのって最初は勇気が必要ですよね。中の様子が外からみえるだけで、最初の一歩を踏み出すハードルがだいぶ低くなる感じがします。
そういうふうに徐々に慣れて受け入れられていって、子どもたちが友達を呼んで増えていったって流れですか?
五十嵐さん:そうだね。子どもたちもそうなんだけど、保護者さんからの理解も得ないと良くないっていうのもあったんだよね。やっぱり自分も親の立場からしても、子どもがどこでどんなふうにお金を使っているのか、分からないとちょっと怖いから。
今井さん:そうだね、お金が関わってくるからね。正直どう思われるんだろうっていうのは怖かったよね。
遠藤:お金が関わってくると、各家庭での考え方もまた様々ですよね。家に帰る約束の時間とか、お迎えが必要になる距離の子もいるでしょうし、子どもだけでなく必然的にご家庭との信頼関係も必要になる場ですね。
五十嵐さん:多分、子どもたちが家に帰ってから話してくれたんだと思う。こういうところでお菓子売ってるんだよって。それでOKになったと思うんだよね。私たちから保護者さんに直接説明す るっていう機会がなかったら。
子どもたちがnakahomeに行って楽しかったんだって話をして、そこから理解をしてもらうっていうのがやっぱり大切なんだろうなって。
今井さん:こどもたちの楽しかったって話を聞いて、良かったねまた行っておいでって保護者さんたちが思ってくれたのかな。
遠藤:こどもたちのそういう反応がnakahomeにとって大事ですもんね。
~ここで、nakahomeに遊びに来るこども達の声~
Q.ナカホームはどうですか?
A.こどもたちが集まるのに良いと思う。
Q.ナカホームが出来て何か変わった?
A.変わったというか、集合場所がわかりやすくなった。
Q.ナカホームはどうですか?
A.好き!おこづかいで買えて最高!毎週月曜が楽しみ!
Q.ナカホームはどうですか?
A.家で1人で宿題をするより友達と一緒にできるから集中できる。
―もっと「みんなのおうち」にしていくためには―
遠藤:ここにくる子たちは近所の中町周辺の子が多いですか?
五十嵐さん:最初はそうだったんだけど、子どもたちの口コミで広がったおかげでちょっと遠くから自転車で来てくれる子もいるし、車でお母さんが乗せて来てくれたり。だんだん遠くからも来てもらえるようになってるかな。
でもやっぱり、この辺りの地域の子しか来ちゃダメなんでしょって認識がまだまだあるみたいで。
今井さん:誰でも来ていい場所だって知らない人がまだ多いのかな。
五十嵐さん:全然、玉井からだけじゃなくて大山からでも本宮からでも、どこからでも来てくださいって感じなんだけどね。
遠藤:この前の玉井神社秋季例大祭の時にかよい路で開催した「みんなの縁日」とかおおたまコミュニティフェスタとか、そういうイベントがあると、今までとは違う人に知ってもらえるから、これからどんどん広く浸透していきそうな感じがしますよね。
今井さん:それこそコミュニティフェスタの時も、「あの場所でしょ」って「あそこってどういう使い方するの?」って改めて聞かれて、やっぱ駄菓子屋さんの存在を知って気になってはいるけど行ったことはないって人がまだまだいるんだなって。
だからそういうイベントをきっかけに、こういうオープンな場所なんだよって知ってもらえるといいよね。かよい路がフリースペースとして使っていい場所だってことも含めて。
五十嵐さん:あとは、秋祭りの「みんなの縁日」のとき、いつも来てる子ども達がお家の人と一緒に来てくれて、保護者さんに見てもらえたのが嬉しかったよね。
遠藤:太鼓台もあったから、いつもと違う人の出入りがあるnakahomeでしたよね。
五十嵐さん:祭りに合わせてnakahomeも夜まで開けてたことで、いつも来られない人たちにも来てもらえたね。
今井さん:あれは正解だったね。
遠藤:なんか初めて来る子ども達よりも、普段来ている子どもたちのお父さんお母さんの方が、
「こうなってるんだ」って室内を見渡してた印象がありますね。
五十嵐さん:やっぱ場所自体は知ってるけど、かよい路の中を見たことがない人が多いんだよね。
今井さん:自分たちも車で通るだけの時は中の様子はわからなかったもんね。改めて歩きで中に入ってもらって、子どもたちがどういう場所でどういうのを買っているのか改めて見てもらえて良かった。
五十嵐さん:子どもたちがいつも通り順番に並んで買ってる様子を見て、そういう風に買うんだって大人が見てたね。
今井さん:nakahomeの日におもちゃとか持ち帰ってくるけど、あれはこのくじ引きの景品だったんだなとかね。なるほどねって納得してもらえたかな。
―これからのnakahome―
遠藤:この間のみんなの縁日がnakahome始まって以来初めてのイベントでしたよね?
今井さん:ほんとは夏に、施設に出張して夏祭りってことで駄菓子屋さんをやる予定だったんだけど、そのタイミングでコロナ感染者数が少し増えていたから無しになって。
五十嵐さん:去年に夏祭りを計画してた時もまだやっぱコロナの波がすごくてできなかったりして。
遠藤:じゃあ縁日は念願のイベントだったんですね。
五十嵐さん:人すごかったよね。全体的にお祭り自体4年振りだったから盛り上がりがすごかったね。
遠藤:一帯となって出来た感じがしましたよね。かよい路のこの場所を使って太鼓台を一緒に楽しめる空間を作ったり、NPO法人大地の外の屋台とも連携をとったりして。駄菓子屋さんだけじゃなくって。
五十嵐さん:この辺が盛り上がったよね。
遠藤:おおたまコミュニティフェスタでは初めての屋外イベント、どうでしたか?
五十嵐さん:外も楽しかったよね。やっぱりここを飛び出してみて違う場所でやると、いつもと違う人に出会えるから、それが嬉しい。
いつもと違う年齢層の子が楽しんでくれてね。
今井さん:そう、ボランティアで来ていた大学生が楽しんでくれてて、はしゃいでる姿をみられてスゴイ嬉しかった。
遠藤:イベントができない時期を超えて、「みんなの縁日」を企画したり、コミュニティフェスタに出店したりした今考える、これから出てみたいイベントや企画はありますか?
五十嵐さん:違う場所に出張するのも良いよね。それこそ、大玉村には親子が集まる場所として大山公民館もあるし。呼んでもらったら行くことも出来るね。
ちびっこたちは、スーパーでお買い物をするとわちゃわちゃってなって難しいとおもうから、こういう駄菓子屋さんでお買い物の練習になるのもいいよね。nakahomeで経験させてあげたいなっていうのはある。
あと、長期入院している病院の子どもたちのために駄菓子屋さんを出張するのも、喜んでもらえるかなって考えてる。ピエロとかの仮装していく人とかよくいるじゃない。
今井さん:1回普段とは違うイベントっていう形でやってみて、いつもと違う場所への駄菓子屋出張もスーパーボールすくいとかも出来るってわかったから、また違う場所でもやってみたいね。
五十嵐さん:あとは老人ホームとかも喜んでもらえるかなって話してた。
遠藤:なつかしい駄菓子とかおもちゃとか、それぞれの思い出もありそうですよね。
五十嵐さん:その年代によって仕入れる駄菓子やおもちゃを変えてみたりしてね。
あと、おおたまコミュニティフェスタの時、喜んでくれてる大学生をみて思ったのは、大学の学園祭とかに出張もいいなって。
今井さん:たしかにね、大玉村にボランティアで来てくれて出来たご縁で、今度はこっちがボランティアに行くっていう形でね。
五十嵐さん:普段関わりがない年代と交流ができると、こっちもいい刺激になるよね。
今井さん:うん、スゴイ勉強になるなと思って。隣で店を出している人を見て、こんな感じでやってるんだなって勉強になるし。
遠藤:多数出店するイベントならではの気付きですね。
交流と言えば、私がお世話になっている役場の人たちが何人か縁日に来て、そこで初めてかよい路だったり、nakahomeの駄菓子屋さんを見たりしたようで。「村の中にこういうのがあるんだ」、
「こういう風になってるんだね」って感想を教えてました。
子どもがくじで盛り上がってる駄菓子屋さんとか畳スペースで親子連れがくつろいでいる様子を見て、nakahomeを含めたかよい路全体の雰囲気が和む場所だと言ってました。
五十嵐さん:ここの場所もね、何か活用していけるといいよね。ワークショップを開く先生がいたりだとか。この場所をもっと使えたらいいよね。
遠藤:せっかく綺麗な場所で、フリースペースとして使用して良いとなっている場所ですもんね。ここの平日の活用方法を考えていきたいですよね。
五十嵐さん:今はnakahomeは月曜日だけ担当しているけど、他の曜日も何かで盛り上げていきたい。年配の方とか、子育て中のママとかが楽しめるような。
遠藤:ナカホーム主催って事になるんですかね?
五十嵐さん:そう、でもいろんな人に手伝ってもらって、その分野が得意な人に関わってもらいながらできるといいな。
遠藤:やっぱりこれやろうと思っても取っ掛かりが難しいけど、外からの声とか手助けがあるとぐんと進みますよね。
五十嵐さん:意外と煮詰めないでいるときの方がポンって出来たりするからね。
―ここは集合場所―
遠藤:見ていると、来る学年が小学4〜6年生が多いじゃないですか。nakahomeに来る子の学年ごとの人数とか遊び方の違いって何かあるんですかね?
五十嵐さん:今の小5世代が4年生の時はnakahomeで
(かよい路の中で)皆で遊んでたけど、5年生に上がってからは、お菓子を買って他の場所に遊びに行くんだよね。その学年ごとにブームがあって、今はこの学年に nakahomeブームが来てるなとか。あの子たちnakahomeで遊ぶのを卒業したんだなとか。
ちょっと寂しいけど、たまに買いに来てくれて顔を見れると、nakahomeのことも忘れてないんだなって分かって嬉しい。
今井さん:大きくなってくると、どうしてもここの場所(室内)だけでは物足りなくなるからお菓子を買って移動して遊ぶってなるんだよね。
遠藤:玉井2区は村の中でもまちなかだから、立地的にここに集合して駄菓子を買って公園とか違う場所に移動することが可能ですもんね。
でも、nakahomeってお2人や地域の方々の存在含め、帰ってきたくなる場所だなと私は感じてます。いつも来る子たちもそうなんじゃないかな。
五十嵐さん:”昔自分たちが子ども時代に通った思い出の駄菓子屋さんに、大人になった何年後にまた遊びに行く”みたいな感じで、今nakahomeに来ている子どもたち(小学生たち)も何年後か、大学生くらい大きくなった時でもいいし、また遊びに来て帰ってきてほしいよね。
遠藤:それ良いですよね。「あの時の!?」みたいな。それこそ成長を見届けることですね。よく言う、”地域で子どもを育てる”ですね。
―集合場所を守りたい―
五十嵐さん:それまで頑張っていたいよね。
今井さん:帰ってこられる場所を守っていってね。nakahomeもかよい路も。
五十嵐さん:どう場所を守っていくかだよね。今かよい路に当番ボランティアで関わってるメインの人たちも年配になってきてるから、ここを守る方法を新しく考えなきゃだめだよね。
今井さん:自分たちが無理してやって出来たとしても、そのあとに続く人が動きづらくなると続いていかないから、後に続く人たちのことも考えなきゃいけないからね。
遠藤:まずはnakahomeの拠点でもある かよい路を長く持続させていく方法、考える必要がありますね。私も協力隊として何か出来ることはないか、考えている所です。
―誰にとっての居場所?―
遠藤:nakahomeが今後こうなっていきたいという理想はありますか?
五十嵐さん:やっぱりさっき言ったみたいに何年後かに大人になってからも帰って来られる場所であり続けたいし、帰ってきてもらいたい。
今井さん:あとは、今後こどもたちだけじゃなくて大人も集まってそれぞれ楽しめるような場所にしていけたらいいなって話もしてる。
五十嵐さん:県外からの移住者も多い村だから、そういう方たちが集まって交流を持てる場所が出来るといいなって。
したいなって考えてはいるけど、どうやっていくかが難しいから、今はその思いを持ちつつ情報を集めたり交流を広げたり。
遠藤:私も移住者のひとりとして、そういう居場所があるのはとても大きいと実感しています。ここで暮らしていく上で心の拠り所になるし、精神的に助かります。
実際に、そういう場所を求めている人の意見を聞くのも大事な感じがしますよね。
五十嵐さん:徐々に「ここは誰でも使っていいんだよ」って広めていけるとね。ワークショップとかやって知ってもらう機会を作ってね。みんなそれぞれ得意な分野を持っている人たちが村の中にいっぱいいるから。
そういうのをやっていってほしいな。この場所を使って。
遠藤:交流場所・・・
五十嵐さん:「みんなのおうち」だから来る人に制限はなくて、こどもからお年寄りまで、いろいろな人に合うような集まりとか楽しみの場だといいな。
遠藤:今のかよい路は月曜日はnakahomeがあるからこどもとその保護者さんが楽しめる場という要素が、普段は昔馴染みが集まる場という要素が強いですね。これからは、さらにいろんな人に向けたそれぞれのコミュニティを・・・。
五十嵐さん:そう。それこそ、さっきの「集合場所」とか。大人にとってもここが集合場所になると良いよね。
遠藤:「集合場所」ってスゴイ良い言葉ですよね。すごくかよい路とnakahomeに合う言葉です。
五十嵐さん:みんなの縁日の時も実際にここが集合場所になってたね。
遠藤:近くにそういう場所があると、安心感も増すしこどもにとっては学校外での過ごし方が変わりますよね。
五十嵐さん:異学年交流もできる。自然と違う学年の子と話す環境になってて、nakahomeにくる子たちも学年性別関係なく仲良く話してるから素敵だなって思う。
遠藤:なかなか普段は学年とかグループで固まってしまいがちですけど、こういう場で違う学年と、普段話さない人たちと話す機会は大事ですね。
五十嵐さん:みんな顔見知りになれるから。
今井さん:学校であったこととか、自分が学校で得意な事とかをクラスの友達じゃない子に話す機会にもなってるね。
いいね、集合場所って。月曜のこの時間はnakahomeがあるから、安心して集まれるし、ここだったら大人の目もあって安全だし。
五十嵐さん:待ち合わせの時に友達がまだ来ないってなっても、他のみんなもいる場所だから安心だよね。寂しくないし。外だと友達が来ない時間、1人で不安になってしまうから。
―月曜日を乗り越える糧になる―
遠藤:nakahomeをやっている中での、お2人の喜びって何ですか?
今井さん:nakahomeを愛してもらえているというか、好きな場所の一つにしてもらえることが喜びかな。
五十嵐さん:もう一回来てくれた時とか嬉しいよね。一回でも来てくれると嬉しいけど、2回目も来てくれるってことはnakahoemが楽しかったんだなとわかるから、嬉しい。
今井さん:nakahomeが休みだった時があると、「nakahomeが休みでがっかりしたんだ」って教えてくれる子もいるから、いつも楽しみにしてくれてるんだな分かる。
日曜日から月曜日に向けてのテンションが、いつもだったら休み明けてまた一週間学校が始まるって下がっちゃうけど、月曜日の学校に行けばnakahomeが待ってるってポジティブに変えてくれるといいな。
五十嵐さん:駄菓子屋さんを月曜日にやってるのは、そういう目的もあって。
土日休み明けの月曜日ってどうしても、こどもも大人も嫌になってしまうじゃない。
でもそこで、「明日月曜日だけど、月曜日だから nakahomeがあるな、学校終わったら行けるな」って、学校もスムーズに行ける気持ちになるといいなっていうのがあって。
今井さん:放課後はnakahomeがあるから、まずは学校に行こうかってそういうモチベーションになるから。
遠藤:月曜日にnakahomeで楽しんで、いい調子で1週間が始まって休日が明けるとまた nakahomeの楽しみがある、良い循環ですよね。ここに来て、ここに来た友達と、また明日ねって約束ができると、また火曜日水曜日って楽しい気持ちでいられますよね。
休日明け、何かの存在によって心が軽くなることの大切さは、こどもだけじゃなく大人も大きく頷けることですよね。糧ですね。
五十嵐さん:ここに来る他の子たちも、みんな明日も学校に行くわけだもんね。
遠藤:自分は1人じゃないってわかりますね。それで月曜日だったんですね。私にとっても月曜日にnakahomeがあるのが嬉しいです。
やっぱ月曜日って、多少なりとも憂鬱さを持つじゃないですか、また一週間か・・・って。でも nakahomeがあると、五十嵐さんも今井さんもいるし、こども達も元気いっぱいで賑やかだし、元気になれるというか、糧になっているというか。
今井さん:週初めの楽しみの場になってるといいね。子どもたちの成長の場にもなるね。
遠藤:みんなのおうち、居場所、交流の場、成長の場、集合場所、…nakahomeの存在感はとても大きいですね。あり続けてほしい場所です。
~地域の方、保護者の方からの声~
いつも、かよい路は静かな場所だから、こどもたちがいて賑わってるといいね。若い世代もこの場所を使ってくれるのがいいね。
nakahomeは2人のママの思いが形になった素敵な場所。 コミュニケーションの取り方、お金の使い方、思いやりの心、学校外で子ども同士で色々なことを学んで成長できる場があるのが、嬉しい。運営しているのが現役ママ(子どもからすると友達のママで身近な存在)なので、安心して安全に過ごせる場所になっていると思う。
今後かよい路がもっと活発な交流の場になって、多様な人の居場所になっていってほしいし、村にこういう場所が増えたらいいな。
―対談を終えて―
五十嵐さんと今井さんは移住してきて心細かった私の居場所をつくってくれた恩人でもあります。こども、ご近所さん、そして私のような移住者も受け入れてくれる
「居場所づくり」を実現する2人。移住者、こどもが増加している大玉村の今後を考える上で、nakahomeの取り組みや想いは知るべき、学ぶべき、守るべきものだと
強く思います。今後もっと沢山の誰かの大切な居場所になっていくのだろうと思います。
―お知らせ―
nakahomeのInstagramにて、駄菓子屋のスケジュールやイベント情報を発信中。「行きたい」「雰囲気を知りたい」という方、要チェックです!
月曜日14時~17時、nakahomeでお待ちしてます♪
(お休みの場合もありますので、Instagramでスケジュールをご確認ください。)
お菓子のラッピングを始めました!
大人が注文してもいいし、子どもが友達とかへのプレゼントとして頼んでくれてもいいし。個人でも受注みたいに数が多くてもOK。お菓子の詰め合わせという形で、金額で設定して対応可能です。
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【大玉村の駄菓子屋】nakahome ナカホーム☆*:.。. みんなのおうち.。.:*☆(@nakahome310) • Instagram写真と動画
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